シンガポール、香港の女性を支えるフィリピン人メイド


Photo by Kevin Bidwell on Pexels.com

こんにちは、義貞です。

新型コロナウィルスの世界的な拡大で、セブでの英語留学どころではない状況です。私はイタリアとの貿易取引も行っているので、ヨーロッパからの輸送などは影響が出てきています。

さて、あまりコロナの話ばかりでも仕方ないので、前回に引き続きシンガポール、香港を主とする先進中華圏のフィリピン人メイドの話をしたいと思います。

というのも、日本では「同一労働同一賃金」なる法律が4月1日より施行されました。これは、まず大企業(従業員が300人以上)に適用されますが、どうもこの「同一労働同一賃金」は日本ではよく理解されていないと感じています。なぜかパート従業員の手当てを良くします、という程度の話にしかなっておらず(それ自体は良いことですが)、根本的な問題である「非正規雇用の7割は女性」(総務省統計局)とその構造的な仕組みの転換には繋がらないからです。

ただ、この問題はけっこう複雑で、レイヤーを「政治的問題」「社会的問題」「産業構造の問題」に分けて議論を展開しないといけないものであると思います。自分は学者ではないので専門的な話はできませんが、個人的に海外で働いてきた経験から他国の事例を参照(あくまで印象ですが)して書いていきたいと思います。

ここでは「社会的問題」にフォーカスして書きます。

というのも、取り上げるシンガポールや香港、マレーシアやフィリピンなど私が訪れた国では女性はイキイキと活躍しているのを見てきたからです。日本で女性がイキイキ活躍していない、というわけではないでしょうが、中華圏、マレー系、あるいはヨーロッパと比較して日本では女性に求められるロール(役割)が強いと思いますし、それに比例して男性に求められるロールも強いと感じます。上記の国は、「女だからこうあるべき」「男だからこうあるべき」という社会的、心理的なプレッシャーが日本よりかなり緩和されている印象があります。

まず、シンガポール、香港から見ていきましょう。

前回も取り上げたように、この2地域ではフィリピン人メイドが非常に重宝されています(その一方でバックラッシュもあります)。この2地域に共通する点は、「夫婦共稼ぎ」というところです。日本人はシンガポールや香港をリッチな場所と考えますが、向こうの人たちに「専業主婦」の話をすると「日本人はリッチだね」という反応になります。「専業主婦できる」=「男性の稼ぎだけで生活が成立つ」=「リッチ」という思考回路になります。つまり、そもそもからシンガポールや香港の一般家庭からすると「共働き」が普通なのです。

シンガポールや香港には、「パート」なる概念がありません。基本的に女性は男性同様に正社員で働いています。それは家族を持っても同様です。そして、それを可能にしているのが、外国人メイド(主にフィリピン人)なのです。ここで、シンガポールや香港の事情、「共に英国の植民地だったため英国の影響を受けており、英語も話せる」や「貿易の重要な位置にあり、貿易業や金融業で発展している」という政治的、産業構造的な面が出てきますが、それは一旦脇におきましょう。

重要なことは、社会的に女性が受け入れられているという点です。そして、フィリピン人たち外国人をメイドとして受け入れているという点だと思います。つまり、フィリピン人が家事や育児において評価されており、彼の地では信頼されているという点です。

個人的には、シンガポールや香港のように、日本の大都市でもフィリピン人(外国人)メイドを受け入れられるように法整備すべきだと思います。そして、家事や育児の負担から女性を解放し、労働市場に受け入れることによって男性と対等にしていくべきだと考えます。家事もさせて、労働市場でも男性並みに働けて、それで子供も増やせみたいな日本的な文脈から脱却するためには、フィリピン人に助けてもらうのが良いと思いますし、加えてフィリピン人が増えたらフィリピン人向けの食材店なども拡充させていけばそれ自体がビジネスにもなっていきます。

実際、マレー系(マレーシアもフィリピン)も子供を大事に育てます。大家族で育っている彼女たちの方が子供の扱い方をよく知っているのです。クアラルンプールのような大都市に行けば気づきますが、接客をしている大半が女性スタッフです。マレーシアはイスラム教の国ですが、それでも女性たちが積極的に社会に出ているのです。

やはり日本でも個々人の家庭が外国人の家事労働者を雇えるようにビザの制限を緩和していくことが必要になると思います。

投稿者: 海外侍 義貞

こんにちは。海外侍の義貞です。Cebu Samurai Warriorsの管理人です。 このサイトでは効率的な英語学習とフィリピン・セブ留学、オンライン英会話の有効性などをメインに紹介していきます。TOEIC 885点。主にユーロ圏との貿易仕事をしているのでマルタ島にも興味あります。シェアリングエコノミー、AI、データサイエンスを駆使した農業も行っていく予定。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。