に投稿 コメントを残す

なぜフィリピン人はバスケがうまいのか

Photo by Chbani Med on Pexels.com

Hey, guys! 海外サムライの義貞です。

今回はフィリピン人のバスケ熱について取り上げたいと思います。

2011年、初めてセブに行ったときに驚いたのは、子供やティーン、成人男性も含めてフィリピンの若い男たちはみなストリートでバスケをしていました。

手作り感満載のバスケゴールを家の屋根に設置して、ストリートのバスケコートで熱心にプレーしていて新鮮でした。フレンドリーなフィリピン人は通りかかる僕に「一緒にプレーしなよ!」と誘ってくるわけです。

なぜフィリピン人はこうまでバスケが好きなのか。そして、上手なのか。

やはりアメリカの影響は間違いないですが、身長がそれほど高くないフィリピン人がバスケが好きというのはその身体能力の高さゆえだと思います。

フィリピン国内で、もっとも人気のあるスポーツはバスケットボールです。マニラには「フィリピン・アリーナ」という施設があり、2023年の男子バスケW杯決勝戦がそこで行われる予定もあります。

世界最古のバスケットボールのプロリーグはアメリカのNBAですが、フィリピンのプロリーグであるPBAは1975年設立で、世界で2番めに古いプロリーグらしいのです。

Bリーグを席巻するフィリピン人の『超新星』コービー・パラス「このチームにいられることに本当に感謝しています」

日本のBリーグでも活躍し注目を集めるフィリピン人選手が出てきています。日本のプロリーグにはアジア選手枠があり、それでフィリピン人選手も増えているというのです。

最近は日本のBリーグもそれぞれの地域で愛着をもたれてきており、スラムダンクが流行った90年代以来に再びバスケ熱が高まるかもしれません。今年の秋にはスラムダンクのアニメ映画も公開される予定もあり、自分の中のバスケ熱も高まってきています。

今までは知られていなかったバスケを得意とするフィリピン人が日本でも知られていく可能性がありますね。

 

 

に投稿 コメントを残す

セブサムライ3年目 新年初の投稿

あけましておめでとうございます!海外サムライの義貞です。

2020年から始めたセブサムライも今年で3年目となりました。HPを立ち上げてブログを書き出したのは2019年の半ばくらいからですが、継続的にブログを書いていったのは2020年からでした。

くしくもコロナの時代になってしまい、セブに行ったのは2019年の夏が最後でした。それからコロナがここまで長引いていくとは想像もしていませんでした。

もはやセブを訪れることはできないのではないかとすら感じるこの頃ではありますが、こうなった以上はセブサムライとうたいながらも、セブとは全く関係のないこともブログで書いていきます(というか書いてきました)。

僕にとってセブはとても居心地の良い場所でした。セブ市はフィリピン第二の都市と言われながらも、人口が100万にも満たない都市です。圧倒的にマニラ首都圏にひとが集まるフィリピンなので、セブはちょどいい規模感の都市です。

セブの人口やセブ島の総人口でいっても千葉市や千葉県くらいの規模です。海も近いのでそういう意味でも千葉に似ているかもしれません。

僕は海のない群馬の出身なので、海のあるところに憧れをもっています。それもあってセブやハワイ、オーストラリアなどに憧れるのですが、その中でもセブがいいという気持ちがあります。

セブといってもフィリピンなので、途上国で汚いし、様々な面で不便で、融通がきかないところがあります。その反面、フィリピン人の明るさや優しさ、親切心や頭の良さなどもあります。

加えて、フィリピンという国は今後も当分の間は人口が増えます。コロナ禍でベビーブームが起こるくらいの国なので、まず減ることがありません。2030年くらいまでには、日本とフィリピンの総人口が逆転する可能性があります。

若い人口が多い国というのは、やはりエネルギーがあります。タイなどを除き、東南アジアは全体的にそうですが、東南アジアの若い世代は親の世代より豊かになれる可能性があります。

日本は困難を抱えています。団塊ジュニア世代が団塊世代より豊かになれていたのなら、団塊ジュニア・ジュニアの波があったはずですがそうはなりませんでした。価値の多様化やジェンダー平等などでよい面はありますが、経済的な面を含めて社会を再生産することができない局面に日本社会は入っているのです。

セブサムライでは、海外に出ていく取っ掛かりとしてフィリピンでの英語留学や学習を推奨する予定でしたが、コロナ禍を通してコンセプトが変わってきました。

この日本社会を保守することも考えたい。高齢化する社会であっても若い世代が多いのであればいいのですが、日本はそうではないわけです。若い人自体の人口が縮小していて、生産年齢人口が減っています。かつ東京にだけ人が集まり、地方は消滅の危機に瀕していきます。

保守であれば、このことに危機感を持つ必要があります。そこで考えるべき自分のテーマはグローバル×ローカルに変わっていきます。

地方や地域を活性化させていくためにも、その地域での活動と共に海外と地域を繋げる活動も必要だと思います。

引き続きセブの事や英語学習についても取り上げながら、セブと自分の地域の関わりについても発信していきます。

に投稿 コメントを残す

原点回帰へと向かった2021年

Photo by Asad Photo Maldives on Pexels.com

どうも、海外サムライの義貞です。

2021年度も、もうすぐ終わりを迎えようとしています。

まだ完全に終わったわけではありませんが、コロナも落ち着いてきており、コロナ禍の1年がまた過ぎ去りました。よく言われるようにこのコロナによって時代が加速しました。

10年前の東日本大震災もそうですが、大きな災害や疫病によって新しい記憶が刻まれました。

人は自分ではどうすることもできない人知を超えたものに遭遇すると大きな不安や絶望をもたらされるわけですが、この危機的な変化に直面したことによって改めて自分の生の尊さや意味について考えさせられることになりました。

コロナ前はもっと海外のことを考えてました。早く海外に行きたいし、海外を色々回って日本にはない(あるいは日本とは異なる)ものを見たり触れたりすることで自分の世界が広がるし、楽しい。日本にいてもつまらない生活しかないので、英語を使って日本の外で外国人たちとコミュニケーションすればいいと考えていました。

もちろん、今でも海外と関わることは楽しいのですが、もっと日本の地域を深めていきたいという想いに変わりました。日本の地域や自分の地元なんて何もない田舎でつまらない、海外の方が楽しいと思っていたのですが、コロナ禍で海外に行けない中、改めて日本の地域や自分の地元の魅力を感じるようになってきました。

「自分の街なんてつまらない。しがらみしかない。」と感じていましたが、それはやはり自分が若かく経験がなかったからそう感じていたのであって、海外を色々見て30代になり年齢も重ねていく中で「いや、実はこういう魅力もある」ということが見えるようになってきました。

そして、実際にそこで空間や時間を過ごして家族をつくり、生きてきている普通の人々の暮らし、時には悩み苦しみ、時には嬉しく喜ぶ生活を送っている人々の人生こそ尊いと感じるようになってきました。

自分はそのように普通に地域で卒業して就職して生きるという生き方はできないタイプの人間ですが、逆に言えば、そういう普通の人々には当たり前に感じられる地域の良いものが見えるし、それを守りたいと思える人間になれると思っています。

フィリピンや台湾、インドネシア、ハワイ、アメリカなど世界の国々や地域と比較して外の視点から内を見ることができるようになった。2重の視点を獲得したことによって「日本はこうだから」「海外はこうだから」という決めつけのようなことはしなくなりました。

「海外のこういうところが素晴らしい、その一方で日本の地域には海外にないこういう魅力がある」と言えるようになってきました。

グローバルかつローカルの2重視点で、2022年度は進んでいく予定です。

セブサムライのブログ発信も含めて、自分の地域でのローカルな活動もアクセルをふかしていきます。少し早いですが、よい年の瀬をお過ごしください。

に投稿 コメントを残す

マルコス家とドゥテルテ家 フィリピンは強権回帰するのか

Photo by Element5 Digital on Pexels.com

Hey, what’s up guys! 海外サムライの義貞です。

今回は、フィリピン大統領選におけるマルコス家とドゥテルテ家の台頭について取り上げたいと思います。前にパッキャオの大統領選出馬について取り上げましたが、パッキャオに対しては辛辣な意見が目立っていたのですが、最近驚くべきことにマルコスJrへの人気が高まっているのです。

若い方は知らないと思いますが(という僕もリアルタイムでは知りませんが)、マルコスはフィリピン戦後史に名を残す独裁者です。マルコス時代の圧政と数えきれない人権侵害、政権の腐敗、国の富の収奪によって、フィリピン経済は停滞し、国民の生活は破壊されて世界からのフィリピンに対する印象も地に墜ちました。

もともとフィリピンは戦後、日本についでアジアでは最も豊かな国とされていました。スペインのコロニアル文化も残り、アジアの中でも西欧的でそのまま豊かな国になれるはずでしたが、しかしマルコスの登場以後、フィリピンは混迷の時代を生きることになります。

その後、人々の「ピープルパワー」によってマルコス政権を打倒してアキノ派へと転換したフィリピンですが、アキノ一派もフィリピンの貧困や社会問題を解決できずにいます。

そこからドゥテルテへとポピュリズムが流れ、今度はマルコスJrが人気を獲得してきています。

フィリピンでも政治はエンターテイメントのように盛り上がるのですが、マルコス一家にまた力を授けてもいいのかどうか、また外国人がフィリピンに行きにくくならないかどうか懸念しています。

フィリピン大統領選で異色のコンビが有力に

https://toyokeizai.net/articles/-/470569

に投稿 コメントを残す

イギリス人は”Cheers!”をよく使う

Photo by Pixabay on Pexels.com

What’s up, guys? 海外サムライの義貞です。

今回は、またイギリス人の使用する英語について取り上げたいと思います。

イギリス英語は、アメリカ英語とは違い、発音やイントネーションが品のある感じがします。イギリスの場合、階級社会なので階級によって話すイントネーションがかなり異なりますし、地域によっても様々です。

ロンドンを北上した第二の都市(今ではマンチェスターの方が第二の都市とされますが・・・)バーミンガムはかなり聞き取りにくいアクセントやイントネーションがあります。

また、ハリウッドでもよく知られるベネディクト・カンバーバッチやキーラ・ナイトレなどは完全に上流階級のアクセントです。

さて、一般的なイギリス人はよく”Cheers”を使います。これは、いわゆる「乾杯!」ということではなく、この”Cheers”はどんなことにも使用することができます。

挨拶にもなるし、お礼をいう時にも使いますし、特にイギリス人男性は”Cheers mate”をほんとうによく使用します。イギリスに留学や旅行に行かれたことがある方はまず聞かない日はないほどではないでしょうか。

“mate”は「友」のような意味になっています。アメリカ的に言うと”Thanks my friend”となるでしょう。それをイギリスでは”Cheers mate”と言います。

イギリス英語(そもそも英語というくらいなのでイギリスの言葉なのですが)は、アメリカ英語がグローバル・スタンダードになったことによって、その通用性が落ちましたが、僕はけっこうイギリス英語のアクセントが好きですし、かっこいいと思います。

アメリカ英語はハワイに到達し、そこからグアムやフィリピンまでを取り込んでいきましたが、大西洋の方では(ヨーロッパがアメリカを見下しているところもあり)その影響力を発揮できていない気がします。

イギリスはブレクジットがあったとはいえ、やはりヨーロッパ大陸に近い国なので、アメリカとはまた違う一面があり英語も違います。ヨーロッパが好きであればイギリス英語を学ぶ方がよいかもしれませんね。

 

 

 

に投稿 コメントを残す

バックパッカーからコミュニティオーガナイザーへ

Photo by Monstera on Pexels.com

Hey, guys! 海外サムライの義貞です。

私はこれまでバックパッカーとして色々な国をまわり住みたいと思う場所に居住してきたのですが、コロナを契機として変わってきました。

コロナ以前であればセブに行きたければ3泊4日あれば楽に行けましたが、今や海外に行くことも非常に難しくなりました。

いずれは回復する日が来るかと思いますが、この期間を通して感じてきたのは、ローカル(地方)との関わりの見直しです。

インバウンド、アウトバウンドの海外旅行も大事だけれど、自分が住んで関わっている地域こそ重要なのではないかという想いに至ったのです。

海外を周って、英語を使って現地の人々とコミュニケーションしていくと、日本の閉塞感というか、特に地方の衰退ぶりを如実に感じるようになります。

成功している地方自治体もありますが、特に大都市圏近郊はその波にのまれて人口は減り、本来ある観光資源を活かすことができず、農業や福祉の担い手不足、空き家や独居老人などの問題が顕在化していきます。

自分の生まれ育ってきた地方が衰退していき単に大都市圏や国が潤うだけでいいはずがありません。

そういう想いを元に「一新塾」という政策塾に通い始めました。一新塾は経営コンサルタントであった大前研一氏が打ち立てた「平成維新の会」という団体が前身の政策・起業塾です。

私は49期生としてこの塾に入塾し、地域で活動できるコミュニティオーガナイザーを目指します。それはNPOという形になるか、企業とするかまだ分かりませんが、地方や地域の問題を解決する存在を目指します。

特に第一次産業の農業や漁業、そして介護や福祉などは完全に人手が足りなくなります。教育や子育てのあり方、雇用のあり方も従来通りにはいかない時代です。

今回300投稿目のブログ記事ということもあるので、気持ちを新たに少し早く来年に向けての抱負を書きました。

に投稿 コメントを残す

フィリピンでイケアがオープン

Photo by Alexander Isreb on Pexels.com

どうも、海外サムライの義貞です。

成長著しいフィリピン市場、特に人口の増加によって今後は大きな消費市場になることが期待されていますが、今月25日にスゥエーデンの大手家具販売店イケアがフィリピン初となる店舗をマニラで開店しました。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO77890510V21C21A1FFJ000/

コロナ禍による在宅時間の増加によって家具需要が増えたこともあり、ネット通販に対応した倉庫を含めた面積は世界最大にとなるようです。

フィリピンの財閥系であるSMグループが運営する「モール・オブ・エイシア(MOA)」の敷地内にあるということで、またドデカイ建物が立っていることなのでしょう。

タイにもバンコクのバンナー地区に巨大なイケアがありますが、その規模を超えるものがフィリピンにできたということで、フィリピンの人口規模を考えると(インドネシアもそうですが)今後は東南アジアの海洋側の国がより繁栄していくのかもしれないなと思います。

フィリピンとインドネシアはなんとなく親和性があるように感じるのですが、タイとベトナムなどは全く異なった国という印象があります。

ASEANの中で人口規模を見ると、マレーシア、インドネシア、フィリピンが大部分を占めるので、ASEANの勢力図も変わりそうです。

イケアなどの巨大企業はそのようにASEANの分布図やフィリピン市場の可能性などを考慮して開店させてきたのでしょう。

に投稿 コメントを残す

フィリピンレストランNew Nanay’s(ニューナナイズ)に行きました。

どうも、海外サムライの義貞です。

このセブサムライのブログアクセス数を見ていくと、やはりフィリピン料理に関する投稿のアクセスが上位に上がります。

フィリピン料理がかなりニッチでマイナーなこともあって、どんな料理があるのか興味がある方もいるのだろうと思います。

フィリピン料理はそのマイナーさや国のイメージも合わさって、かなり低評価に思われているところがあります。また料理そのものが不味いとされていますが、僕はそうは思ってません。

キニラウやレチョン、クリスピー・パタやパンシット・カントンなど日本人の口にも合うフィリピン料理があります。フィリピン料理はスペインや中華の影響を色濃く残しており、ある種のフュージョン料理の要素があります。フィリピンの文化が独自の変遷を遂げており、マレー系、スペイン、中国の文化が混ざり合っています。

その文化の融合具合が料理にも現れています。フィリピンという国は今でも貧しい途上国ですが、そのリッチな文化は消えることなく残っています。

さて、今回は六本木にあるフィリピンレストラン「New Nanay’s(ニューナナイズ)」に行ってきました。ここはフィリピン大使館の近辺にあることもあり、フィリピン大使館員の御用達です。ドゥテルテ大統領も訪れたことがあると聞いたことがあります。

六本木という土地柄ゆえに値段はリーズナブルとは言えませんが、フィリピン人料理の初心者には行きやすい店だと思います。

僕としては「キニラウ」が一番のお気に入り料理なのですが、フィリピン料理の中でも人気があるのはポーク・シシグとレチョンカワリです。今回はレチョンカワリを食べてきました。

レチョンカワリについては、以前ブログで書きましたのでこちらの記事をお読みください。

フィリピン料理⑪レチョンカワリ Lechon kawali

様々なインターナショナル料理が集う六本木の中で今でも生き残っているということは、それだけお客さんがいるということですよね。僕が行ったときはほぼフィリピン人のお客でしたが、OFWたちのネットワークというの強固なのかもしれません。

 

 

に投稿 コメントを残す

フィリピンについて発信する韓国の女の子たち

Hey, guys! 海外サムライ義貞です。

先日、紹介したフィリピンで育った韓国人女性ジェシカ・リーがソウルのフィリピン・マーケットを開拓して面白かったのでブログで書きたいと思います。

彼女のフィリピン紹介チャンネルをフォローしていますが、それは単にジェシカ・リーが可愛いからだけではありません(笑)

フィリピンについてもかなり勉強しており、フィリピン料理を紹介したり、歴史についても発信していたりと共感が持てるからです。

また、彼女の話す英語は韓国人が話す独特のものではなく、比較的ニュートラルでありながら、韓国人の発音にありがちなアクセントの強さがなく割とソフトな口調だからです。

韓国人は日本人以上により直接的にフィリピンを見下し、けなすところがあるのですが、さすがに彼女はフィリピンで育ってきているのでそういうところは一切ありません。そこもまた共感できるところです。

セブなどの留学に来ている韓国人にも色々なタイプがいますが、韓国人女性は比較的にフレンドリーです。日本人男性にも女性にも壁を作ることはあまりしないような気がします。

韓国は90年代のアジア危機の影響をもろに体感したことから、一気にグローバル化に舵をきりました。そのため格差が広がり、エリート層(財閥系)と庶民の差が圧倒的になっています。なので「半地下の家族」や「イカゲーム」、「SKYキャッスル」などの社会的な問題を凝縮したエッジのきいた作品が生み出されているという面もあります。

ジェシカ・リーの動画から韓国・フィリピンの両方を見てみるというのも楽しいかもです。

 

に投稿 コメントを残す

義貞読書録①『深夜特急』沢木耕太郎

Photo by Kun Fotografi on Pexels.com

どうも、海外サムライの義貞です。

フィリピンというニッチな国、東アジア文化圏からも外れている東南アジアの中の1国でありながら西欧文化や米国文化に多分に影響されている不思議な国に興味を持つようになったのはセブ留学したことがきっかけでした。

その当時はバックパッカーでもあったので、東南アジアやヨーロッパの一部の国を旅していました。

そういう若い人は昔よりもだいぶ少なくなったのかもしれませんが、自由な旅好きはいつの世も存在します。そんなバックパッカーたちのバイブル的な本が沢木耕太郎の『深夜特急』です。

90年代にはドラマ化もされた本作ですが、この本を読んでバックパッカーになった人は多いですし、私もその中の1人です。「地球の歩き方」を片手にそれほど知られていない観光場所を回ることがカッコいいと思ってしまっていた時期ですね。

『深夜特急』の内容には、ビルドゥングスロマンの香りがします。

ビルドゥングスロマンとは、主人公の性格や思想、人間的成長の過程を描くものですが、80−90年代くらいの時代にはその要素が多分にあったような気がします。

ビルドゥングスロマンといえば聞こえがいいのですが、ある種のマッチョな側面もあります。旅を通しての修養というか、「強くなる」ための旅というか、精神修養的な面がありますよね。

沢木耕太郎のノンフィクション作品や小説には、そのような男性的マッチョな側面を感じ部分が多々あります。

僕もそういう部分に共感する気持ちがありますが、同時に「強さ」を求めすぎるのはどうなのかな、と感じる部分もあります。「強さ」がなりふり構わないものになっていくことには自覚的であった方がいいと思いますし、なにより「強さ」だけを求める修行僧みたいな行いは楽しくないですよね。

僕は音楽や文化とか、楽しいことが好きです。旅も楽しいから旅するわけで、いまや「強くなる」ために旅する人間なんていないだろうと思うわけです。だから「強さ」を他人にも求めすぎるのはよくない。

そういう意味でこの『深夜特急』はすでに時代的な役割を終えた作品なのだなと思います。